午前3時、ローディーの朝は早い・・・・
こんにちは藤本です!今回は9月8日に開催された大台ヶ原ヒルクライムレースレースに参加してきたので、そのことを書きたいと思います。
ロードレースや自転車のイベントは一般道路を封鎖して行うことが多いのでスタート時間が早い。なので、その大半が前日受付で普段なら前乗りするのですが、今回は前日が家内の誕生日!前乗りという訳にもいかず、日頃お世話になっているショップの店長にお願いして、代理で受付を済ませてもらい当日朝に出発することにしました。
自宅から上北山の会場まで約2時間。夜中ということもありスムーズに到着。当たりはすでに明るくなり気温は20度と少し肌寒いけど前回の岡山のレースと違って天気は良いようで暑くなりそう・・・
ちなみに昨夜の睡眠スコアは 66.2 point 。眠れているけどあまり良くない。夏場は暑さのせいか睡眠の質が低下傾向になりがちです。東洋医学では、50歳を過ぎると体の冷却機能が低下するので、冷房で部屋を冷やしても体に熱がこもりやすく眠りが浅くなると考えます。
なので昨夜は、深酒せず寝たけど残念ながら上手くいかなかったようです。睡眠の質は色んな要素が絡むので、睡眠をコントロールして体調を整えるのはほんとに難しい・・・・でも、2日前に十三峠の自己ベストタイムを大幅に更新。体調は良いと自分に言い聞かせ気分を上げる!
駐車場で店長達と合流しゼッケンを受け取る296番。参加者は全国から集まったおよそ470人。28km、標高差1,240mの道のりを一気に駆け上がるタイムレース。目標タイムは1時間30分切り。自分との戦いだ!
ちなみに1時間30分を切ることができれば年齢別(55歳〜65歳)で5位以内に入れるだろうというレベルで、昨年参加した富士ヒルクライムレース(距離25km、標高差1,270m、平均勾配5.7%)と距離と標高差が似ているので、頑張れば1時間30分を切ることが出来るかな・・・と準備をしてきました。
この大台ヶ原は、途中平均勾配が10%を下回らない激坂区間(5km)と呼ばれる難所が名物なんですが、ポイントはスタートしてからしばらく続く緩斜面は集団について体力を温存、激坂区間は体力を残しつつ登り、後半の辻堂分岐からの勾配の緩やかな10km程のスカイラインでペースを上げる。
前にもこのコースを走ったことがあるんですが、激坂区間でスタミナを使い果たし、後半はいつもフラフラで失速してました。なので今日は、この後半にどれだけ体力を残せるかが勝負どころです。
まもなく時刻は7時、いくつかのグループに分かれて順番にスタート!私は第4グループ、気が付けば大和郡山のチームの人たちと一緒に一番前に並んでいました。
別に誰かと話すわけでもなく、この人と思う人に目をつけた。歳のころは私と同じか少し上ぐらい、背が高く手足が長くて、いかにも自転車に乗っていますという感じの男の人だ。
速そう・・・この人について行けば、1時間30分を切れるかなと何となくそう思い号砲一発走り出す。
シャーーーーー!自転車のホイルが風を切る音が聞こてくる。
この音を聞くと気持ちも高ぶる!時速は35キロ。思ってたより遅いけど気が付けば心拍数は150を超えていた!
この心拍数が自分のペースを計る目安で、私の場合、最大心拍数がおよそ170なので、150を超えるということは約90%の力で酸素供給をしている状態。
まだ始まったばかりで150って大丈夫か?オーバーペースやな、でも足は軽い・・・そんなことを思いながら走っていると、先頭から少しづつ離れ、マークしていたあの人からも離され、後ろから来た人にどんどん抜かれてく、でもここはムキになってついて行かない・・・・あくまでもタイムレースやからと自分に言い聞かせ、ベストタイムを狙ってプラン通りに後半勝負と思いペダルを回す。
そしていよいよ激坂区間に突入!一番軽いギヤに入れてペダルをクルクル回す!
思えば自転車に乗り始めて5ヶ月。コロナ禍で大会が中止になっていたとき、ショップの店長に誘われ初めて登ったこのコース。「初心者やから時間気にせんと、ゆっくりでもいいから足つかんと登れたら十分」と言われ挑んだ。
結果は2時間。途中何度も足をつきかけたけど、なんとかつかずに登れたことで、無理やと思ってたけど登れた!まだまだやれるやん!と、歳を重ねて色んなことを諦めかけていたおじさんの魂に火をつけたのがこの大台ヶ原・・・・あれから2年、この原点でどれだけ成長できたかを計ることができる。
でも、みんな苦しそうだ・・・俺もしんどい・・・男も女も、老いも若きもみんな苦しみながら必死で自分の限界に挑戦している。どれだけ練習しても坂はしんどい・・・嫌いだ!
そんなことを思っていたら頭の中で流れてきた、あの曲が・・・・・・・アタックNo.1のテーマ曲
苦しくったって〜♪ 悲しくかって〜♪ 坂道ばかりで平気だもんッ🎵
心拍数は150台後半で160に届くかというぐらい、息も上がりハァハァ⤴️で歌えやしないが、ずっと頭の中で流れてる・・・
この激坂区間で後ろから抜いてくる人はほとんどいなくなった。あとは、前の人を追い抜いていくだけ、すると坂の折り返しで見えた!あの緑と黄色のジャージに赤いシューズ、間違いなくあの人だ!
あの人に追いつき抜かすことができれば30分は切れるだろう・・・なんとかして追いつきたい!
このまま頑張れば後半に必ず追いつくことができる。そう自分に言い聞かせ、立ち漕ぎでペダルに体重を乗せる!
そして、辻堂分岐スカイラインに入ってからあの人の姿は見えない・・・でも、ここからが踏ん張りどころ、後半はみんなペースダウンするからと思い必死にペアダルを回す!
回せ!回せ!回せ!・・・・・
後半は緩斜面だが登りだ。ギヤを選びながらペダルを回すがスピードがなかなか上がらない。
一人抜き、二人抜き前を走る人を次々に抜いていくけど、息が上がる、しんどい・・・でも、もうすぐや、この下り坂からの登り返し過ぎたらゴールや!ラストスパート!と思って走る・・・・えっ!
まだやん・・・しんど過ぎて、もうあとどれくらいか分からんようになってきて力が尽きそうになったそのとき、見えた!
緑と黄色のあのジャージが!追いつく!追いつけ!追い越せ!上り坂で横に並んだ!すると向こうも負けじとスピードを上げてきた!
くそっ! あかん抜かれへん、足の回転が違う・・・キャリアの差か地力が違う・・・離されたくない、ついていくのが精一杯や!
そしてゴール前、この先カーブ曲がって登ったらゴール!頑張れ!と沿道から声援が聞こえる。
まだ登るんかっ!
そして、ゴーーーーール!
結果は、この通り・・・・
目標の1時間30分は切れませんでしたが、年齢別で7位!全力を出し切りました!
ちなみあの緑と黄色のジャージの人とは6秒差でした。ゴールまでついて行くことが出来ず自力の差を感じました。
自転車に乗らない人からしたら、なんでそんなしんどいことをするのか分からないと思う。でも、この大台ヶ原を登り切ったときその達成感は半端ない。年齢はただの数字、結果よりも挑戦することが大切。そこに若々さと命の輝きがあるからね!
PS:この大会の最高齢は90歳だそうです。奈良テレビのニュースで取り上げられていましたのでご覧ください!
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