3-1ワークシートを使って自分の痛みを書き出す!
この章はワークブック形式です。まずはこちらから無料のカウンセリングシートを手に入れてください。記入をすることで自分の体と真剣に向き合うことが出来るので記入をしなが読み進めることをおすすめします!
カウンセリングシートはこちらから[ファイル]を開いて→[ダウンロード]をして[保存]をすると記入ができるようになります。
1.どこが痛いですか?
最初のキーワードは、どこが痛いのか?ということです。例えば、腰痛といっても上の方なのか下の方なのか、右なのか左なのか? 表面なのか奥なのか?腰というエリアなかでどのあたりなのかを絞る作業です。
ちなみに解剖学的な腰の位置とは、24個ある背骨の20番目から24番目にあたるところを腰椎(ようつい)といって、肋骨の1番下に手をあてその手の幅ぐらいのエリアにあたります。
なので、それより上であれば背中、下は臀部ということになるので区別して書き出してみましょう。
2.いつ頃から痛いですか?
2つ目のキーワードは、いつ頃から痛くなったのか?ということです。
あなたを苦しめている今の痛みは、いつから感じていたのかを思い出してください。
仮に、今は右側の腰が痛いけど、その前は左側が痛かったという人は、左右それぞれが痛くなった時期を書き出してみてください。
3.どんな痛みですか?
3つ目のキーワードは、どんな感じの痛みですか?ということです。
痛みと一言で言っても、ズキズキとかチクチクなどいろいろあります。
オノマトペにすると表現しやすいのでよく使われますが、それ以外にも突っ張ったような痛み、だる痛いなどがあるので、自分でしっくりくる言葉を書き出してみましょう。
ちなみの突っ張ったような痛みは東洋医学では五臓のなかの「肝」との関わりがあるなど内蔵の状態も考慮するので、どんな感じの痛みなのかを確認することは重要視します。
4.いつ痛みますか?
4つ目のキーワードは、1で書いた痛みがどんなときに痛むのか?ということです。
例えば、歩くと痛いという場合は、痛くて歩けないのか、それともしばらく歩くと痛くなってくるのか、そもそも安静にしていても痛いのかなどを見極めて書き出してみましょう。
また雨が降る前に痛くなるなど、痛みが悪化する増悪因子がある場合は、改善策を立てやすくなるので出来るだけ書き出してみてください。
この作業をすることで、病の虚実を大まかに把握することができます。
虚実を判断するとは体に病を治す力がどれだけあるかを見極める作業になり治療方針の根幹あたる最も重要な部分になるのでできるだけ詳しく書き出してみましょう。
5.緩解因子は?
5つ目のキーワードは緩解因子です。痛みが出たときに何をすれば楽になりますか?ということです。
例えば、横になって休んでいると楽になる。とか、お風呂に入って温まると楽になるなど、痛みを回避するために何をしてその結果がどうなのかということを書き出してください。
また、痛いときはいつも薬を飲んでいるという人は、もし可能であれば服薬なしで安静にしていて痛みが変化するかどうかを書いてください。
6.活動量
6つ目のキーワードは活動量です。なぜ活動量が必要かというと、日頃の活動量を数値化して、自分の活動量を客観的にするためです。
数値化することで初めてあなたの基準ができます。なので日頃から運動をしている人もそうでない人も、まずは1週間の活動量を数値化してみましょう。
スマホを使っている人なら持ち歩いているだけで勝手に記録されているので、特別なことをする必要はありませんが、スマホを持ち歩かないという人は、歩数計やスマートウォッチを使うのがおすすめです。
インターネットで検索するといろいろ出てくるので、自分の目的や予算にあったものを選んでみてください。
7.睡眠
7つ目のキーワードは睡眠です。
睡眠は健康な体を維持するにはとても大切です。何時間寝ているというだけでなく、最近は睡眠の質というものが重要視されています。
とくに50歳を過ぎた体は、長時間眠るということができにくくなるので、質の良い睡眠が不可欠です。
質の良い睡眠ができているかどうかを知るには、朝目覚めたときのスッキリ感や、日中に眠くならないかなどで一定の判断はできますが、アプリを使って記録することがおすすめです。
8.食欲
8つ目のキーワードは食欲です。食欲が有るかないかだけでなく、好きな食べ物やよく好んで食べているのものの他に、食事の回数や時間も書き出して見ましょう。
また、食事もアプリを使えば日頃の食事バランスがひと目でわかり管理するのに便利なのでぜひ活用してみてください。
9.二便
9つ目のキーワードは、大便と小便の状態についてです。
朝起きてから寝るまでの小便の回数は何回ぐらいか、1回の量や色、勢いよく出ているかどうか、夜間尿に行くのかなどを振り返ってみてください。
また、大便も小便と同様に回数や色(黒、茶色、黄色)の他に臭いの有無、残便感の有無、便秘傾向なおかそれとも下痢傾向なのかなど、二便には体の状態を知る手がかりが多く含まれている反面、いつもこんな感じとなりがちなので、よく観察して書き出してみましょう。
10.既往歴
10個目のキーワードは既往歴です。過去にかかった病気やけがを古いものから順番に書き出してみてください。
例)
- 高校の部活で右足首を捻挫した。
- 23歳の時登山をしていて右膝靭帯を伸ばした。
- 30歳のとき盲腸で手術をした。
など
11.ヒストリー
11個目のキーワードはヒストリーです。
自分史といえば分かりやすいでしょうか。生まれてから現在に至るまで、下記の質問を参考にして、過去にどんなことがあったかを時系列で書き出してみましょう。
問1.生まれてから幼少期はどんな子どもでしたか?
例・・・活発で外でよく遊んでいた。
問2.小中高生のときに生活や環境の変化はありませんでしたか?
例・・・引越し転校してから馴染めず太っていた。
問3.10代後半から20代。就職や結婚などでストレスはなかったか?
例・・・就職してから毎朝、咳がよく出ていた。
問4.その後から現在に至るまで環境や体調、体型の変化は?
例・・・48歳のころ仕事と親の看病に追われ体重が5キロ減った。
など
まとめ
いかがでしたか? 11のキーワードにしたがって書き出すことで、自分の症状と体のことを見極めることができましたか?
この11のキーワードは、私が初診で来られた方に訪ねている内容と同じ内容です。
実際に施術をする場合は、これ以外に体表観察といって脈や舌、お腹や背中、手足のツボの状態を確認して問診で得た情報の裏付けをします。そしてそれらを総合的に判断し施術の方針を立て治療を進めていきます。
なので、あなた自身で診断を確定することは出来ませんが、あなたの痛みの原因についてある程度の方向性を知ることができるだけでなく、今回認識できた自分の痛みが、今後どのように変化していくか指標になるのでしっかり取り組んでみてください。
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